『テレビ番組制作の仕事』

ディレクターとプロデューサーの違いを知っていますか。
テレビ制作関係の職種には、テレビ業界らしい特徴的なカテゴリがあります。
自分がやりたいことや自分の適性を活かす職種は何かを、アシスタントディレクターを経験する間にしっかりと見極めましょう。

『プロデューサー(P)』

番組制作における「総責任者」と呼ばれる職種がプロデューサーです。プロデューサーになる人はディレクター経験者がほとんどで、番組内容の企画立案から予算の調達、制作費の管理やスタッフの人事等すべての決定権を持ちます。また番組の内容に問題がないかなど、最終チェックもプロデューサーの仕事。全体のバランスを考えてマネジメントができるチカラが必要です。
▶どんな人がプロデューサーに向いている?
チームワークを考えて俯瞰的にみることができる人、またはマネジメントに挑戦してみたい人が向いている職種です。

『ディレクター(D)』

ディレクターは、具体的に番組を制作していくうえで指揮官の役割を担っています。番組の企画から、演出などを行い、照明、音声、美術など、多くの制作スタッフを指揮します。
番組によっては複数人ディレクターがいることもあります。
また自ら編集を行うことも多く、視聴者により伝わるように試行錯誤をして映像の編集を行います。
▶どんな人がディレクターに向いている?
情報に敏感で、新しいアイデアを考えることが好きな人や、イレギュラーなことが起きてもとっさに対応できる判断力のある人が向いています。

『アシスタントディレクター(AD)』

ADとは、名前のとおりディレクターのサポートをメインに行います。書類整理、情報収集といった番組制作準備から、本番に使用する書類やカンペの作成、収録後の編集チェックなど様々な業務を担います。
つまり、制作の全ての過程に関わるのがADであり、番組制作には必要不可欠な存在です。
また、ADはプロデューサーやディレクターになるための準備期間です。先輩や担当ディレクターから常に吸収をして、自分のものに出来れば成長スピードも上がります。ドックスのスタッフ中には、未経験から2年ほどでディレクターになったスタッフもいます。


【アシスタントディレクターの仕事】

【番組会議】

まずはどのような番組を作るか決める必要があります。企画が決まったらプロデューサー、ディレクターを中心に番組構成を考えます。ここでは今後どのような仕事が発生するか予測して参加することが大切です。

【リサーチ】

ADの重要な業務となるリサーチ。企画内容の良し悪しが決まると言われる程重要な部分です。WEBや電話を駆使して情報を収集します。その後取材交渉の結果などをまとめディレクターへ報告します。

【ロケハン】

予定通りの撮影が行えるかどうか確認するためにロケハンに出ます。実際に足を運んでみると思っていたとイメージと違うという事も。候補場所を回りその中で一番良い所をピックアップします。

【事前準備】

ロケ地が決まったら準備です。事前準備は完璧にすることをモットーに。事前準備は当日の収録に大きく影響します。またイレギュラーにも対応できるよう様々なパターンを考えて準備します。

【ロケ】

ロケは現場の状況に合わせて進行するので、周りの様子をよく観察しながら進めていきます。ロケ中は、ディレクターが声をかけやすいよう常に近くにいることが大切です。また、出演者への気配りも意識します。

【スタジオ収録】

スタジオで収録する前に立ち位置決めなどのリハーサルを行います。カンペの修正や美術品の追加など本番前ギリギリの作業になることも。本番ではロケ同様、ディレクターのフォローをします。

【編集・MA】

撮影が全て完了した後は素材の編集や音の調整(MA)といった作業に入ります。ディレクターの指示のもと、ADは素材の管理とテロップに間違いが無いか使用許可が出ていない素材はないかなど確認をしていきます。

【納品・OA】

完成したデータをテレビ局に納品してあとはO.Aを待ちます。エンドロールに自分の名前が載った時の感動は忘れられません。O.Aが終わったら借りていた素材などを返却したり最終整理を行います。


番組制作の仕事を通して

自分自身の強みを見つける

 

番組制作の仕事では、映像制作についてのノウハウを身につけるだけではなく、営業、事務処理、チームワークなど様々なスキルを学ぶことができます。