
現場の最前線で、リアルを届ける。
現在はバスケットボールの試合中継を担当しています。私がいるのは、ベンチのすぐそば。中継先では見えない体育館内の選手の動きやコート外の変化を、インカムを通じてディレクターにリアルタイムで伝えています。カメラには映っていない情報を“先回り”して伝えることで、試合の流れをより深く、リアルに伝える映像づくりに繋がると感じています。
カメラ台数はたったの4台。その限られた視点の中で、いかに臨場感のある映像を届けるか。ADの目と判断が、ディレクターの指示に直結し、映像の質に大きな影響を与えます。中継の現場はチーム戦です。ディレクター、カメラマン、音声、実況…すべてが連携して、ひとつの映像が完成します。その一員として“現場の最前線”にいられることが、何より面白いです。

“好き”が導いた、コートの外の舞台
小2から高3までバスケットボール部に所属し、中高では全国大会も経験。過去には本気でプロを目指していた時期もありました。だからこそ、幼い頃に見ていた中継の裏側を自分が支えるようになった今、あの頃とは違う視点でバスケの面白さに出会えています。
就活当初は営業職を考えていましたが、俳優を目指す友人の舞台を観たことをきっかけに、自分も“好きなことを仕事にしたい”と思うように。そこからテレビや映像の仕事に向けて動き出しました。大学進学を機に地元・香川から上京。東京で出会った仲間や現場の空気は、自分の視野をどんどん広げてくれています。
現場で特に印象に残っているのは、試合前の観客から選手への視線の流れをカメラで演出したときです。事前の打ち合わせ通りに映像が仕上がっていく様子を見た瞬間、「この仕事は極めたら最高にかっこいい」と感じました。

「任される人」になるために、今できること
現在の目標は、スポーツの国際大会に帯同することです。そして、将来は自分宛に仕事が依頼されるような、信頼されるディレクターになりたいと思っています。現場で感じるのは、「この仕事はコミュニケーションがすべて」だということ。ディレクターと技術スタッフ、実況、全員が声を掛け合って、ひとつの“絵”をつくっています。だからこそ、自らコミュニケーションをとり「分からなければすぐ聞く」「メモを取って振り返る」「確認は怠らない」ことを大切にしています。
ADの仕事は、ただ「言われたことをこなす」のではありません。現場でどう動くか、何を伝えるかで、映像の質が大きく変わると思います。映像(番組)制作は責任もありますがその分やりがいも大きい、そんな仕事です。
ここには、自分の「好き」を武器に、本気で映像づくりに挑戦できる環境があります。